少し前のことになります。今年の正月中のこと。
あるローカルラジオ番組で、岐阜市内の園長先生がこんな貴重な話をされていました。
「いわゆるお正月遊びである、はねつきこま回し凧揚げ。すごろく福笑いなどの伝承遊び。これらが現代では、伝承遊びを知る、楽しむチャンスが幼児期であると同時に、最初で最後のチャンスでもある。」
本当にその通りだと思いました。
日ごろから、この件については関連書籍を読んだり教育関係者の友人達とも時々語り合ったりしています。
それだけに、この園長先生の貴重なコメントに対して自宅で真剣に考えるのでした。
私が暮らしている岐阜県岐阜市。本日も、岐阜市近隣市町村。山県市。関市の風景画像とともに、ブログを進めてまいります。ご存じの方もいらっしゃると思いますが、岐阜市及び岐阜市近郊はモーニング文化(早朝又は一日中コーヒー代だけで、サラダやパン、フルーツなどがついてくる特殊なサービス)が昔からあります。久しぶりに、関市の中池公園のカフェ(いっぷく)にてモーニングをしたので、その時の画像も添付しますので、一見ください。
国際社会の今。国際理解・共生は深まる一方で、自国の伝統文化があまり見向きされなくなっているように感じます。
海外の文化を優れていて、日本の文化は低く評価する風潮が強すぎることも1つの要因ではないでしょうか。。皆さんはどのようにお考えでしょうか?
もちろん中国語学習自体も、その1つ入ることを申し上げています。
中国語教育者と言うよりは、教育者の1人として。日本人の1人として。
伝承遊びの1つである福笑いをテーマに、おうちでできる中国語学習方法についてブログを書きたいと思います。
中国語学習するのに、どうして日本の伝承遊びを通して学ぶのか?
という疑問の答えは、ブログの最後でお話しします。
今回のブログは、わかりやすくするために会話形式にします。全員の生徒のこととなると、書ききれないので今回は3人の生徒たちの反応を取り上げますので、よろしくお願いいたします。
前のブログはこちら
Hくん(年長児)
Hくん
「先生、これを(福笑いのパーツ)今、切ってるよ。どうやって遊ぶの?」
お母さん
「先生。福笑いはやったことがないのでご提案いただいてよかったです。」
かおり先生
「この福笑いを使って、目耳鼻口などの体の部位を覚えられると良いかなと考えてデータを送らせていただいたわけなのです。」
デジタル社会では、アナログな遊びがどうしても忘れがちになってしまいます。やはりあえてこちらから、伝える必要があると感じた瞬間でした。
どんなことに対しても、積極的なHくんのブログはこちら
Yちゃん(年長児、中国在住)
お母さん
「先生、もうすぐ日本に1時帰国します。」
かおり先生
「それは嬉しいですね。Yちゃんに送ろうと思っていたプレゼントがあるんです。Yちゃんは、福笑いを経験したことありますか?」
お母さん
「ないです。あぁ。考えた事はなかったんです。」
かおり先生
「ちょうど良かったです。日本に帰国された時に、おじいさんやおばあさんと一緒にぜひ福笑いを試してみてください。」
お母様
「承知しました。まいちゃん福笑いってお遊びがあるんだって。後で一緒にやろうね。」
Mちゃん
今年度の最初のレッスンでは
「みてみて。」と、凧をうれしそうに、笑顔で見せてくれました。
「お正月に、凧揚げしたよ。」
自分からそう話していたMちゃん。
「そうか。凧揚げは楽しかった?よかったね。もう一つの、お正月の遊びがあるんだって話をするね。」
自宅で福笑いを楽しめるよう、言葉がけをさせていただきました。
今年の干支は、うさぎなのでうさぎの福笑いを、データ化してMちゃんのお父さんに送信。
お父様は、
「まだやったことがないので、一緒にやってみますね。」
そう話した後に、福笑いの顔のそれぞれの部位のパーツを持って、目、鼻、口、耳の中国語を言って聞かせていらっしゃいました。
積極的に、「一緒に遊んでみよう」と言う姿勢が見受けられ嬉しく思いました。
この3人の生徒以外にも、福笑い遊びを提案させていただきいた上で、感じたこと。
それは、福笑い自体の存在を忘れられているのでは?
と言うことです。これは、現代社会においては当然のことなのかもしれません。
大人たち自身が、本気で伝えていこうと思わない限りどんどん衰退するのみなのかと言う事は、日本で暮らす日本人ならばきっと思っていることでしょう。
保護者らの意見の一部を、まとめると
「先生が、提案してくれなければ考える事はなかった。」
「やったことなかったです。」
「そういえば、福笑いは小さい頃やりましたね。」
ということ。しかしそれは、良い、悪いということでは無いのです。
現に、「提案してもらえて良かったです。」という感謝のコメントももらえました。むしろ、教育者側がもしかしたら上手に伝えられてないのではないか?そうとも捉えられる事案かもしれません。
大人には、先入観がある遊びに見えても、子どもたちにとって新旧は無いということを、私自身もうっかりと忘れてしまいがちになります。本当に、それは残念な習性です。気をつけなければなりません。
このような伝承遊びをする機会があれば、おじいさん、おばあさんたちに対して、子どもたちから質問することもあったりするかもしれません。
何かの遊びを通じて、世代関係なく交流できたら良いのにと、少し思ったりしました。
教育者が伝えなければ、伝承されなくなるかもしれないと感じた1月。
私は、中国語講師という観点からだけではなく、日本人の中国語講師、一教育者として。来年度から、福笑いをしっかりと日本の伝承あそびとして、できる範囲で伝えていこうと決意をしました。
冒頭で伝えたテーマを最後に振り返ります。
福笑いを、中国語にどう活かすか?
もう決めています。まず、福笑いができれば顔の部位が覚えられます。それだけではありません。
福笑いが楽しくできれば、タイトルのごとく笑い声が聞こえる。笑い声が多く聞こえる時間を望まない人はいないと思います。
1つの遊びから、笑い声が聞こえたらどんなに幸せなことでしょう。
節分を過ぎてしまいましたが・・・ 来年の1年の始めにも、今年度と同様に。。素敵な笑い声を聞くことのできる声がけ、カリキュラム提案を心がけたいと決意しました。
今後も、関わる全ての子どもたちに、この想いを伝えてシェアします。
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